眼内レンズとは

白内障手術は現在も進歩を続けています。最新の白内障手術ではここ数年の間で、
遠近両用の眼内レンズ(多焦点眼内レンズ)が登場し、その治療をうけている患者様が全国で増えています。


当院では

多焦点眼内レンズを使用した白内障手術を導入し、
大分市で最初の多焦点眼内レンズを用いた白内障手術に関しての先進医療認定施設となっています。

『単焦点眼内レンズ』、『多焦点眼内レンズ』のどちらも選択可能ですが、『多焦点眼内レンズ』の場合は先進医療(保険外診療)となります。
ただ、当院は先進医療認定施設の為『多焦点眼内レンズ』の手術以外の検査料などは通常の健康保険が適応されますのでご安心下さい。

ご確認下さい

患者様個人で加入されている医療保険に『先進医療特約』を付けている方は手術代などが保険でカバー出来る可能性があります。
『多焦点眼内レンズ』をご希望の患者様は当院スタッフ、或いは担当医師にその旨を必ずお伝え下さい。

眼内レンズの種類

単焦点レンズとは

白内障の手術の際に使用する人工のレンズで、従来からあるものです。

日本でも40年程前から使用されています。その名前の通り、「焦点が1か所に合う」レンズとなり、手術を受ける前に、術後の焦点の合う位置を「遠く」「近く」などに決める必要があります。

例えば、「遠く」に焦点を合わせた場合は、車の運転や数メートル先のテレビの細かい部分も見えやすくなります。

ただし、逆に新聞や時計、スマートフォンの文字、編み物などの手元の周りが見えにくくなるためいわゆる老眼鏡が必要になります。

これに対して「近く」に焦点を合わせた場合は、目から30㎝~40㎝の距離が見えやすくなりますので、手元の周りがよく見えるようになる代わりに、日常の大部分は遠方が見える眼鏡をかけたままでの生活が必要となります。

このように、単焦点レンズは焦点が合っている距離では非常にクッキリとよく見えますが、それ以外の距離では眼鏡を必要とする事が多く、白内障手術を受けられた方の9割程度は眼鏡を日常的に使用しているのが現状です。

ただ、従来から使用しているレンズのため非常に実績は豊富です。眼鏡の使用に抵抗がない方にはよい適応と考えられますが、多焦点レンズと比べると眼鏡の使用頻度は明らかな差があるため、眼鏡をできるだけ使用したくない方は多焦点レンズも含めて検討することをお勧め致します。

多焦点レンズとは

単焦点レンズと同じように白内障手術の際に使用します。

単焦点レンズが眼鏡の使用がほぼ前提となるレンズのため、眼鏡の使用率を低くする方法が従来から試みられてきた中で誕生したレンズです。

単焦点レンズと比べ焦点の合う数が複数あるため、「遠く」「中間」「近く」と広い距離に焦点が合い、眼鏡の依存度を減らすことができることが最大のメリットになります。近年は多焦点レンズの研究が進んでおり、10年前と比べるとより性能のよいレンズが増えています。

実際に、当院での実績はもちろん、様々な学会報告や論文での報告を見ても単焦点レンズとの比較では、眼鏡の使用頻度に関してはかなりの差があり、多焦点レンズが勝っている事がわかっています。眼鏡を使わない生活を送れるようになるメリットはとても大きく、運動、入浴、お化粧などの毎日の生活ではもちろんですが、災害時にも眼鏡やコンタクトレンズがなくて助かったという声も多数あるようです。

ただ、多焦点レンズといっても1種類ではなく、その構造の違いがあり見え方もレンズによって特徴があり、まだ全ての方が満足する完璧な見え方のレンズというものは存在しませんし、若い頃の見え方に戻るわけではありません。したがって、受けられる方の目の状態や、眼鏡の使用状態などを含めた生活のスタイルなどの問診を術前に受けて頂き、医師との相談の上、適正がある場合に最も適した多焦点眼内レンズを選んで使用しています。

このため、適正検査の結果によっては、多焦点眼内レンズを折角ご希望されても従来から使用されている単焦点レンズをお勧めする場合もございますのでどうかご了承下さい

眼内レンズ比較表

多焦点レンズ(保険適用)

費用 先進医療保険適応
材質 アクリル樹脂
焦点 ピントが合う箇所が複数
特徴
  • 眼鏡の使用頻度がかなり減る。
  • 当院では診察や薬等の費用も健康保険適用(1~3割負担)が可能。
    保険の種類によっては、先進医療費(手術代)の全額が給付対象。

多焦点レンズ(完全自由診療)

費用 完全自由診療
材質 アクリル樹脂
焦点 ピントが合う箇所が複数
特徴
  • 世界で広く使用されている最新の多焦点レンズを使用可能。
  • よりコントラストが高く、より自然な見え方のレンズを選択できる可能性が高い。

単焦点レンズ

費用 保険診療
材質 アクリル樹脂・シリコン
焦点 ピントが合う箇所が1箇所
特徴
  • ピントが合う距離が1ヶ所なので、ほとんどの場合メガネが必要。
  • 健康保険適用の白内障手術(1~3割負担)が受けられ、従来から行われているレンズの為、実績が非常に豊富。

タイプ別眼内レンズの見え方

患者様のライフスタイルに合った眼内レンズの選択をおすすめいたします。

  • リビングでのイメージ

  • 運転中のイメージ

取扱い眼内レンズ一覧

名称 ReSTOR
レストア
Tecnis ultifocal
テクニスマルチ
Tecnis Symfony
テクニスシンフォニー
Miniwell
ミニウェル
形状
光学部デザイン 回折型(アポタイズ) 回折型 回折型(EDOF) プログレッシブ EDOF
乱視矯正 有り 無し 有り 2018年末から使用可
コントラスト
焦点 2焦点 2焦点 遠方~中間にかけて連続した焦点(焦点拡張型) 遠方~中間にかけて連続した焦点(焦点拡張型)
グレア・ハロー やや少ない 非常に少ない
読書 〇~△
PC
ゴルフ
運転
(夜間のグレアハローあり)

(夜間のグレアハローは非常に少ない)
選択可能焦点距離 30cm
40cm
50cm
30cm
40cm
50cm
66 cm
※焦点深度拡張により
70cm
先進医療適用 ×

多焦点眼内レンズの注意点

見え方について

中間距離にはややピントが合いづらい為、若い頃の見え方とは異なります。
暗い所では、手元が少し見えづらく感じる事があります。手元を明るく照らす事で、見えやすくなります。

グレア・ハローとは

暗い所で、まぶしい光を見ると、光の周りに輪が見えたり(ハロー)、光がにじんで見えたり(グレア)する事がありますが、時間とともに症状は軽くなります。
術後の見え方に慣れるまでに少し時間のかかる方がいらっしゃいます。

費用負担について

この治療は先進医療となります。手術術自体は保険外診療の為通常の単焦点レンズによる白内障手術に比べて負担額が高額となります。ただ、先進医療認定施設内での治療の場合、手術代以外の検査はすべて1割~3割の健康保険が適応される為患者様の負担軽減につながります。

その他

白内障以外に眼の病気がある患者様の場合、多焦点眼内レンズは使用出来ない場合があります。